公営ギャンブルとして高い人気を誇る競馬。馬券の買い方の一つに「流し」というものがあります。「来る」と睨んだ馬がいる場合、その馬の絡む馬券を広く購入することで当たり馬券を逃さない、ハズレのリスクを抑える買い方なんですよ。今回は競馬における「流し」の買い方などについて紹介します。
「流し」とは?
競馬における「流し」というのは、馬券の購入方法、馬券の買い方の一種です。「流し買い」ともいい、特定の馬を軸に複数の組み合わせの馬券を購入していく買い方を指す言葉なんです。上位に入ることが堅いと睨んだ馬がいる場合は、その馬が絡む馬券を効率的に買え、組み合わせもある程度網羅できるのが流しのメリットです。ただ、軸に睨んだ馬がコケてしまうと当然総外しになってしまうというリスクもありますよ。
「流し」の購入例
流しの買い方について具体的に見ていってみましょう。例えば8頭が出走するレースにおいて、3番の馬が絶対に圏内に入ってくると睨んだとします。この3番を軸馬として流し買いを行っていくのですが、流し買いをするにあたって軸馬以外にも決めなければならないことがあり、それが相手馬。相手馬は、軸馬とともに馬券圏内に入ってくるであろう馬を選びます。
相手馬を選ぶ理由
そもそも流しとは、馬券を外すリスクを抑えつつ、馬連や三連複などの高配当の馬券を当てて利益を狙う買い方です。しかし、いざ軸馬を決めてもその軸馬が絡む馬券を何から何まで全て買ってしまうと、軸馬がちゃんと圏内に入ってきても結局マイナスになってしまう可能性があります。流しといえど、買う馬券はある程度絞らないといけないので、相手馬を決めなければならないのですね。
相手馬を全て洗うように購入
軸馬と相手馬が決まったら、いざ購入です!軸馬が3番の馬、相手馬が1番、5番、7番の馬の場合は、馬連では「1-3」「3-5」「3-7」の馬券を、三連複では「1-3-5」「1-3-7」「3-5-7」の馬券を買っていきます。軸馬の3番は圏内に入ってくるとして、このように買うと他の有力候補のどれが圏内に入ってきても当たり馬券を拾うことが出来るという買い方なのですね。
それなりに範囲を広げて買う分、軸馬が入ってこなかった場合は勿論、相手馬から外した馬に来られても全外しになってしまい、大きなマイナスを吐きます。軸馬、相手馬の選択は慎重にしましょう。
流し方にも色々
一言に「流し」と言っても色々な買い方があります。一つ一つ見ていってみましょう。
馬連流し
1着と2着になる馬の馬番号の組み合わせを当てる馬連、それを流しで買って的中を狙うのが馬連流しです。「2着以上に入るだろう」という軸馬を決めた後は、上位入りが予想される相手馬をいくつか選び、それらを買っていくというとても計算が立ちやすい買い方になります。相手馬については、人気が高い馬をいくつか抑えながら、大穴も一つ抑えるというのもいいですね。
馬単固定流し
馬連とは違って1着、2着の順番も的中させる必要がある馬単、流しには少し向かないような買い方にも思えますが、軸馬の着順を固定して相手馬を何頭か流す「馬単固定流し」という買い方もあります。軸馬の固定順位は、まあ1着が予想しやすいでしょうね。1着予想に余程自信があるなら、馬単を狙うのも良いでしょう。
馬単マルチ
着順も予想しなければならない馬単ですが、軸馬が1着のパターンと2着のパターン両方買ってしまえばどちらかは当たる!というのが馬単マルチです。それなら馬連でいいのでは、という話にもなるのですが、オッズによってはこちらの方がいいということもあるのですね。馬券を買う際にはオッズも要チェックです!
ワイド流し
3着までに入る2頭の組み合わせを馬番号で当てるワイド、これを流しで買うのがワイド流しです。いくら軸馬と言えども2着までなら滑ってしまう可能性もありますが、3着までオッケーとなるとかなり高確率で入ってきてくれます。そのうえで相手馬が1頭でも3着以内に入ってくれれば的中になるのでとても当てやすい買い方です。初心者にもオススメですが、当然当たった時のリターンは少し少なくなりますね。
3連複1頭流し・3連複2頭流し
1着、2着、3着の組み合わせを馬番号で当てる3連複、これを流しで買うのが3連複流しです。軸馬を1頭にして、相手馬の中から2頭が3着以内に入ってくるのを狙うのが3連複1頭流し。軸馬を2頭決めて、2頭の軸馬といくつかの相手馬の馬券を購入して的中を狙うのが3連複2頭流しですよ。
3連単固定流し
先に紹介した馬単固定流しを3連単で行うというものです。軸馬2頭の順位を固定して、流しで購入する3連単2頭軸流しという買い方もありますが、ここまでくるといくら流しといえどかなり当たる確率は低くなってしまいますよね。
3連単マルチ
3連単でも馬単と同様マルチ馬券にして購入するという買い方もありますね。オッズと相談して、3連複にするか3連単マルチにするかを決めましょう。
初心者は当てやすい買い方をオススメ!
折角流しで買うのであれば、大きなリターンを狙うのではなくしっかり当てたいところです。特に初心者のうちは、当たりを計算しやすい買い方が推奨されます。「この馬は絶対1着や2着にくる!」という軸馬になる馬を決めて、「上位はだいたいこういった面子になるだろう」という相手馬をいくつか選び、これらの馬がどういう順位で来てもいいように馬連、ワイドあたりで流すというのがオススメですよ。
初心者のうちは一回のレースで購入する馬券の数自体も割と抑えたいところ。そういう意味では、馬券数が膨れ上がりやすいマルチはあまりおすすめできません。
流しと少し似ている「ボックス」も
他の馬券の買い方としては、流しに少し似ている「ボックス」という買い方もあります。ボックスは、複数の馬を選択して選んだ馬の全通りの組み合わせを購入するという買い方。軸になる馬を決めず、購入する馬全てが流しで言う所の「相手馬」のような扱いになるということですね。「軸馬が圏内に入ってこずに馬券全滅!」というリスクはありませんが、購入馬券数が増えてしまいます。「この馬は絶対来る!」というあたりをいまいち決められないときはボックスで買うのもありですが、そもそもそういう時はそのレースで勝負するのを避けるというのもまた一つの手ですよ。
馬券の種類などについては以下の動画も要チェックです!
出典:JRA公式チャンネル
最後に
今回は競馬の馬券の買い方「流し」について紹介しました。一言に流しといってもこんなにも種類があるものなのですね。とはいっても初心者のうちは全ての中から比較検討して買い方を選ぶということもせず、簡単な馬連、ワイドあたりに絞って買うのもいいと思いますよ。