世界的に人気のあるテニスにはシングルスとダブルスがあります。ただ、どちらのものであってもテニスのルールは同じですが、戦術や意識することが違うとされています。
では、テニスのダブルスで勝つための戦術やプレイする上で意識することなどはあるのでしょうか。そこで今回は、テニスのダブルスで勝つための戦術やプレイする上で意識することなどについて解説します。
テニスのダブルスで勝つための戦術は?
テニスのシングルスとダブルスは同じスポーツですが、選手や有識者からは別物だと言われています。テニスのシングルスは創造性が必要であるのに対し、ダブルスは戦術的で理詰めなスポーツであると言われているようです。そのため、テニスのダブルスにはセオリーとも言える勝つための戦術がいくつかあると言われています。
では、テニスのダブルスで勝つための戦術とは、どのようなものがあるのでしょうか。
センター優先
テニスのダブルスで勝つための戦術だと言われているのが、優先的にセンターに打ち返すという戦法です。優先的にセンターに打ち返すという戦法はセンターセオリーと言い、テニスのダブルスの基本戦術だと言われています。
意識的にセンターに打ち返すことで、リスクを抑えつつ、相手に簡単にポイントを取らせないようにすることが可能です。テニスのネットは中央付近が両サイドよりも低くなっていますし、相手は決定打を打つために左右に展開しなければなりません。クロスのショットはミスするリスクがあるので、有効な戦術となっています。
ネットプレーをする
テニスのシングルスとダブルスで大きく違うのは、広いコートを2人で守っているということです。そのため、ラリー中には必ずもう片方が空いており、隙を突いてネットプレーをするのが有効だとされています。
ダブルスのラリー中にボレーなどのネットプレーを行なうことをポーチに出ると言い、決定打の高いショットを打つことが可能です。
ただ、ラリー中に割って入りボレーを決めるのはかなり難しいので、繊細なコントロールとタイミングを見極める判断力が必要となります。
テンポを変える
テニスは常にハイスピードで行なわれるスポーツなので、ラリー中にテンポを変えることは有効的です。ただ、シングルスではネット付近にバックスピンをかけたドロップショットを打つことができますが、ダブルスでは有効打にはなりません。
そのため、テニスのダブルスでは相手のベースライン付近に軌道が高いロブショットを打つのが良いとされています。ロブショットは前に来ている選手を抜くこともできますし、時間を稼ぐこともでき、相手は高く跳ねたボールを処理しなければなりません。
配球を変える
テニスでは決定力が落ちるバックハンド側を狙うことがセオリーとなっており、お互いにクロスに打ち合っていることをクロスラリーと言います。クロスラリーは安定感もあり、じっくりと攻略法を見つけるのに適しているので多くの場面で目にすることがあります。
しかし、そういった状況の中でリスクのあるストレートに打つことで、意表を突くことが可能です。ただ、ストレートはクロスよりも距離が短いのでミスする可能性もありますし、相手が先読みしてカウンターショットを打たれるリスクもあるので注意しましょう。
テニスのダブルスをプレイする上で意識することとは?
テニスのダブルスはペアを組んでプレイするので、試合中に様々なことを考えなければなりません。というのも、テニスのダブルスでは前衛と後衛に分かれているので異なる役割があるのが特徴です。
それでは、テニスのダブルスをプレイする上で意識することを詳しくみていきましょう。
動き方
テニスのダブルスは前衛と後衛では役割が違うと言いましたが、それ故に動き方も変わってきます。特に、テニスのダブルスでは前衛の動き方がポイントに直結することも少なくありません。
前衛はネット付近でプレイしているので、相手はプレッシャーを感じやすいですし、決定打の高いボレーなどを決めることができます。
なので、前衛選手はネット付近で左右をカバーするというよりも、ラリー中にポーチに出られるように前後に動くことを意識してみましょう。
ゲームをコントロールする
前衛の選手が前後に動くことで相手にプレッシャーをかけたり、決定力のあるショットを打つことが求められますが、後衛はラリーが続くようにプレイすることが重要になります。
ダブルスの前衛はシングルスよりも近い位置で速いボールに対応する必要があるので、どうしてもカバーできる範囲が限定的です。そのため、後衛にいる選手はカバーできる位置取りをする必要があり、安定したストロークをしなければなりません。
また、前衛の選手がボレーやスマッシュなどを決められるように、ゲームをコントロールするようにすることも重要です。
意思疎通を図る
テニスのシングルスは個人戦であるので、試合中に作戦を考えたり、メンタルを立て直したりするのを1人で行わなければなりません。しかし、テニスのダブルスは2人なので、意思疎通を図りながらゲームを進めて行く必要があります。
そのため、テニスのダブルスではポイント間やセット間といった時間で狙いや作戦を決めたりするので、より密なコミュニケーションが重要です。また、ペア毎にハンドサインなども決めたりするので、特定のシチュエーションで行なう作戦を事前に考えておいても良いかもしれないですね。
フォーメーションを使い分ける
テニスのダブルスには、雁行陣、並行陣、後ろ並行陣、アイフォーメーション、オーストラリアンフォーメーションといった種類があります。
雁行陣はオーソドックスなフォーメーションでメリット・デメリットが少ないです。一方で、並行陣は中央付近で横並びになるので攻撃的、後ろ並行陣はベースライン付近に位置取るので守備的となっています。
ただ、それぞれのフォーメーションにはメリット・デメリットがあるので、状況に応じて使い分けなければなりません。
まとめ
今回はテニスのダブルスで勝つための戦術やプレイする上で意識することなどについて解説しました。
テニスのダブルスには必勝パターンとも言える戦術などがあり、それを成立させるためにはコミュニケーションを密にするなどといったことが重要になってきます。特に、テニスのダブルスは個人競技ではないので、相手だけではなく、常に味方選手の動きや考え方なども把握するようにしていきましょう。