卓球は世界中で愛されるスポーツで、オリンピック競技にも採用されていますが、その歴史について詳しく知っている人は少ないかもしれません。特に「卓球の発祥の地はインドなのか?」という疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
この記事では、卓球の起源や発展の歴史を掘り下げ、その魅力的な歴史を解説していきます。
卓球の起源はインドではない?
卓球の発祥の地としてよく取り上げられるのが、イギリスです。テニスはイギリス発祥の地として有名ですが、卓球もイギリス発祥とする説が有力です。それは、19世紀末、イギリスでは雨天時に屋内でできるテニスの代替ゲームとして室内にあったテーブルを使いテニスのような真似をしたことから、卓球が生まれたといわれています。
また、イギリスの貴族が、食事の後のテーブルで、シャンパンのコルクを打ち合ったのが始まりという話もあります。そこからどんどん発展していき、卓球が生まれたとは面白いですね。
卓球の起源はインドにもある?
イギリス発祥の起源説の一方で、インドとの関わりが全くないわけではありません。それが、「ゴッシマテニス」というものです。 これは屋内で行われていた遊戯で、テーブルの中央をネットで仕切り、セルロイド製ボールをラケットで打ち合って得点を競い合うものです。
確かに、現在の卓球の形とそっくりであり、卓球の起源説にも納得できます。このゴッシマテニスが19世紀後半にイギリスに伝わり、貴族など上流階級の間で広まったと考えられ、やがて卓球に発展したという説があり、卓球発祥はインドともいわれています。
ピンポンという名前
「ピンポン」は、実は商標登録されたブランド名です。この名称は、ボールがラケットに当たる音やテーブルで弾む音を模倣したものだとされています。イギリスではピンポンとして広まりました。
1900年代に、アメリカの玩具メーカーが「Ping-Pong」を商標として登録し、商業的に利用しました。そのため、一部の地域では「ピンポン」という名称が広まりましたが、ピンポンという呼称が使えなくなり、国際卓球連盟では「テーブルテニス」、日本では「卓球」が正式な競技名となりました。
国際的には「卓球(テーブルテニス)」が公式な名称として定着しています。
卓球としての歴史
ピンポンとして広まっていた卓球ですが、卓球協会が最初に設立されたのはイギリスで、1922年に選手権大会も開催されています。1926年ロンドンで初のヨーロッパ選手権大会が開かれ、のちにこの大会が第1回の世界選手権大会として認められるようになったという歴史があるようです。
卓球がオリンピック種目になるまでの歴史
卓球の大会が行われ世界的に認知され、公式な国際競技として発展を遂げる中、1926年に国際卓球連盟(ITTF)が設立されました。これにより、国際的なルールの標準化が進み、卓球はますます世界中でプレイされるスポーツへと成長しました。
そして1988年、ついにソウルオリンピックで卓球が正式種目として採用されました。これを契機に、卓球の人気はさらに高まり、特にアジア圏では圧倒的な支持を得るようになりました。
卓球が日本に伝わったのはいつ?
卓球は、1902年頃に東京高等師範学校の教授だった坪井玄道氏がイギリス留学から帰国した際に、ルールブックやラケット、ボールを持ち帰ったことで日本に伝わったとされています。坪井さんは、高校を中心に卓球を広め、全国に普及させました。
その後日本もまた、卓球の歴史に大きく貢献してきました。1930年代には早くも国際大会で活躍する選手が登場し、1950年代には日本人選手が世界選手権で数多くのメダルを獲得しました。これにより、日本国内での卓球人気も一層高まりました。
卓球の歴史におけるアジアの影響
卓球の歴史において、アジア諸国、とりわけ中国の存在は欠かせません。中国で卓球は、1949年に中国で国技として取り入れられ、指導者が最新の技術を取り入れて選手を養成したことで、1959年にドイツで開催された第24回世界選手権大会で中国選手が初優勝を果たしました。中国は卓球の強国となりました。
そして現在まで世界トップクラスの選手を数多く輩出してきました。卓球といえば中国選手が強いというほどのイメージは誰しも持っていますが、卓球の歴史や発祥のルーツが、中国だと思った人もいたのではないでしょうか?
まとめ
卓球の歴史について、起源はインド説やイギリス説がありました。現在、卓球は国際的な競技として確立され、オリンピック種目としても注目を浴びています。特にアジア諸国、特に中国や日本が卓球の歴史の中で大きな役割を果たし、今後もさらに発展していくことでしょう。卓球の歴史を知ることで、競技への理解が深まり、より一層その魅力を楽しんでください。