日本国内のトップリーグであるJリーグには、日本人選手だけではなく、韓国、ブラジル、タイといった様々な国の選手が在籍しています。一見すると、無条件で外国人選手を起用できているように感じられますが、Jリーグに外国人枠というルールがあることをご存知でしょうか。
そこで今回は、Jリーグの外国人枠とは何か、登録枠や出場枠などのルールについて解説します。
Jリーグの外国人枠とは?
Jリーグは地域密着型となっており、ホームタウンとしている街と提携して盛り上げようとしているクラブが多いです。そのため、小さい子供でも行けることが多いですが、Jリーグのサポーター民度ランキングというものがあり、過激なグループがいる場合だと新規が少ないとも言われています。
サポーターの振る舞いが話題になることが多いJリーグですが、各クラブの戦力を充実させる制度の1つとして外国人枠というものがあります。
では、Jリーグの外国人枠とはどうなっているのでしょうか。
外国人選手がプレーできる制度
Jリーグの外国人枠とは、外国人選手がプレーできるための制度となっています。これまでにJリーグには数多くの外国人選手が在籍しており、アンドレス・イニエスタ選手やディエゴ・フォルラン選手、フェルナンド・トーレス選手、ダビド・ビジャ選手といった世界的スーパースターがプレーしてきました。これらの選手はJリーグに外国人枠として登録されており、その制度によって出場することができていたのです。
Jリーグの登録枠や出場枠などのルールについて解説!
Jリーグの外国人枠には登録枠や出場枠といったものがあり、細かいルールが定められています。Jリーグに限らず、出場資格がない選手などを出場させてしまった場合には罰金や勝ち点のはく奪といった罰則があるので注意しなければなりません。
また、Jリーグの外国人枠は昔と少し変わってきており、人数などが変更されています。
それでは、Jリーグの外国人枠に関する登録枠や出場枠に関するルールを詳しくみていきましょう。
定義
Jリーグの外国人枠の定義は、通常の外国人とは違った捉え方をしています。というのも、Jリーグの外国人枠で対象となるのはヨーロッパや南米といった地域の選手だけで、タイやベトナムといった周辺のアジア諸国の選手は日本人選手と同じ扱いとなり、外国人枠の適応外となるようです。
そのため、外国人枠といっても適用される国が違うので注意しましょう。
登録枠とは
Jリーグの外国人枠には登録枠というものがありますが、2025年12月現在では人数に制限がありません。Jリーグでは金額に応じてA契約、B契約などといったランクがあり、高額年俸になることが多い外国人選手はA契約になります。
そして、現行のルールでは、A契約は25人までとなっており、その範囲内であれば、クラブに何人いたとしても問題ありません。そうなると、ヴィッセル神戸などの資金力に余裕があるクラブは、スターティングメンバーのほとんどを外国人選手にできますが、とあるルールによってそれが不可能となっています。
出場枠
Jリーグには出場枠というものがあり、試合エントリー枠とも呼ばれています。そして、この出場枠というのが実質的な外国人枠です。
出場枠とは試合に出場できる外国人選手の人数を制限しているルールで、J1は5人、J2とJ3は4人が上限となっています。
そのため、Jリーグではベンチ入りメンバーを含めて最大で18人まで選手登録を行えるわけですが、出場枠が定められているので大半が日本人選手などになってしまうわけですね。
Jリーグ提携国
Jリーグでは外国人枠とは別に、Jリーグ提携国というルールがあります。そして、このJリーグ提携国の対象となっているのがタイやベトナム、シンガポール、ミャンマー、カタール、インドネシア、カンボジア、マレーシアといったアジアの国々です。
上記でも説明したように、これらの国の選手はJリーグの外国人枠の対象とはならず、登録やベンチ入りをさせることができます。
提携国はサッカーを発展させるために、Jリーグがアジア諸国とパートナーシップを結んでおり、有望株などを積極的に受け入れているという制度です。
ホームグロウン制度
Jリーグで全ての選手は外国籍選手にすることができないのは、ホームグロウン制度が導入されているからです。
簡単に言ってしまえば、ホームグロウン制度はクラブの生え抜き選手を必ず作る制度となっており、2023年以降からJ1では4人以上、J2とJ3では2人以上と定められています。
もし、ホームグロウン制度のルールを破ってしまうと、A契約の枠が減らされるという罰則があり、戦力ダウンへと繋がってしまうので、Jリーグの各クラブは育成に力を入れなければなりません。
旧外国人枠
2025年12月現在の外国人枠は登録枠の影響で5人までとなっていますが、2018年まではもっと厳しいルールとなっていました。2018年までの外国人枠は3人までとなっており、アマチュア契約やC契約であれば5人までとなっていたようです。
ただ、同時に出場できる人数にも定めがあり、外国人枠とアマチュア枠、C契約選手の合計3人までとなっていて、J3は2人までとなっていました。
アジア枠
現在はJリーグ提携国という制度が導入されているので、アジア枠というのは撤廃されています。しかし、Jリーグでは2008年から導入されていたルールで、外国人枠とは別でアジア人選手を1人登録できるという制度になっていました。
ただ、全てのカテゴリーで共通して適用されていたわけではなく、2014年と2015年のJ3ではアジア枠は採用されていなかったようです。
旧Jリーグ提携国
Jリーグ提携国の制度が導入されたのは2014年からです。しかし、当時のJリーグ提携国の制度は現在と異なっており、2015年までは2人までと定められていました。
しかし、2016年から現行のようにJリーグ提携国の選手は外国人枠の対象にはならないというルールに変更されます。
Jリーグ提携国の恩恵を受けたのは、コンサドーレ札幌で活躍したタイ代表のチャナティップ選手などではないでしょうか。
まとめ
今回は、Jリーグの外国人枠とは何か、登録枠や出場枠などのルールについて解説しました。
Jリーグではブラジル人が多く在籍していますが、近年はヨーロッパの選手も増えつつあります。スター選手が来ることでJリーグ自体も盛り上がりますし、サッカーの質も高まり、世界からの関心も向けられるようになるので、今後も上手く活用していって欲しいですね。








