テニスには「硬式テニス」と「軟式テニス」という2つの異なるスポーツがあります。それぞれが独自の特性を持ち、プレーの感覚やルールも異なります。初心者にとっては、どちらを始めるべきか、そしてどちらが難しいのか疑問に感じることがあるでしょう。この記事では、硬式テニスと軟式テニスの違いや、どちらが難しいのか、さらに自分に合った選び方について詳しく解説していきます。
硬式テニスと軟式テニスの基本的な違い
一見、似ているようですが、両者には違いがいくつもあります。大きく異なる点を確認しましょう。
ボール
まず、硬式テニスと軟式テニスの最大の違いは、使用するボールにあります。硬式テニスではゴムの外側にフェルトが張られた硬いボールを使用します。このボールはバウンドが高く、球足も速いのが特徴です。一方、軟式テニスではゴム製の柔らかいボールが使われ、より軽くて、バウンド力は低いです。この違いは、ボールの動きやプレースタイルに大きな影響を与えます。
ラケット
ラケットにも違いがあります。硬式テニスのラケットはフレームがやや重く、軟式テニスのラケットは軽量で、シャフト部分がしなりやすい構造になっています。この違いが、ボールの飛び方や打つ感覚に影響します。
コートの大きさやネットの高さ
コートの大きさは、さほど変わりありません。しかしながら大きく異なる点がネットの高さです。硬式テニスではネットのセンターにネットストラップというベルトがあり、中央部分が低くなります。ネットポストの高さは1.07ｍ。ネット中央の高さは0.914ｍと決められています。軟式テニスには、このネットストラップは使用しない為、ネットの高低差はありません。硬式テニスはこの高低差で、打球の高さやスピードを変化させ、攻撃や守りに利用します。プレイヤーにはこの違いは大きな差となるでしょう。どちらのテニスが自分に合っているかを判断することが大切です。
どちらが難しい？硬式テニスの特徴
硬式ボールはスピードが速く、プレイヤーはより正確なタイミングでボールを打つ技術が求められます。また、硬式テニスではスピンやハードヒットなど、ボールに複雑な動きを与える技術も必要です。硬式テニスの難しさは、特にサーブやボレーの際に感じることが多いです。ボールが速く、ラケットに当たった瞬間にしっかりコントロールしなければならないため、初心者にとっては技術の習得に時間がかかることが多いでしょう。また、長時間のラリーが続くこともあり、持久力や集中力も求められます。しかし、練習を重ねることで技術が向上し、様々な戦術を使った高度なプレーを楽しむことができるのが硬式テニスの魅力です。プロの選手たちの試合を見てもわかるように、硬式テニスはパワフルでダイナミックなスポーツです。
軟式テニスの特徴と難易度
一方、軟式テニスはラケットが軽くボールが軽く柔らかいため、スイングがとても速いのが特徴です。ストロークも大きい傾向があります。ボールが軽いため、風やコートの影響を受けやすく、コントロールが難しい一面があります。特に初心者は、ボールの飛び方に慣れるまで時間がかかることが多いです。軟式テニスは、基本的にダブルス形式でプレーされることが多く、コンビプレーが重要視されます。また、軟式テニスでは長いラリーが続くことが一般的であり、体力的な負担も少なくありません。軟式テニスは、ボールのコントロールが難しいため、しっかりとした打ち方をマスターする必要があり、これも難しさの一つです。
硬式と軟式、どっちが難しいのか？
「硬式テニスと軟式テニスはどっちが難しいか？」という問いに対しては、一概に答えを出すのは難しいです。似ているようで全く別物の競技です。技術的な難しさで言えば、硬式テニスの方が高度なスキルを必要とするかもしれません。特にスピンサーブやスマッシュやハードヒットなど、ボールに強い力を加える技術を習得するのは時間がかかります。しかし、軟式テニスもまた、ボールのコントロールが難しく、相手の戦術に対応するための戦略が重要です。また、どちらも異なる体力の使い方を要求します。硬式テニスは短期間で爆発的な力を使う瞬間が多く、軟式テニスは長時間のラリーに耐える持久力が必要です。そのため、自分の体力やプレースタイルに合わせて選ぶのが良いでしょう。
硬式テニスと軟式テニスの選び方
初心者がどちらのテニスを始めるべきかを考える際には、まず自分の目的や好みを考慮することが大切です。例えば、プロの大会やオリンピックを目指すのであれば、硬式テニスが主流です。対して、学校の部活動や地域のクラブで軟式テニスが盛んに行われている場合は、軟式テニスを選ぶ方が環境に適しています。また、体力やスキルレベルも選択のポイントです。もし、パワフルなショットを打ちたい、スピード感あるプレーを楽しみたいなら硬式テニスが向いているでしょう。反対に、長時間のラリーや相手とのかけ引きを楽しむことが好きな人は、軟式テニスを試してみると良いかもしれません。
まとめ
硬式テニスと軟式テニスのどっちが難しいかは、一概に決めることはできません。硬式はスピードとパワー、軟式は繊細なコントロールや戦略が求められるため、それぞれの難しさがあります。自分の体力やプレースタイル、目指す競技レベルによって、どちらが自分に合っているかを選ぶことが大切です。どちらを選んでも、テニスは奥が深く、練習次第でどんどん楽しさが広がるスポーツです。自分に合ったテニスを見つけ、思いっきり楽しんでみてください。
