野球のルールであるボーク。2024年のプレミア12で、巨人の戸郷翔征投手がドミニカ戦でボークを取られるということもありました。それでは野球のボークとは一体どういうルールなのでしょうか。種類と判定基準も解説していきます。
そもそも野球のボークとは?
野球のボークとは、ピッチャーが投球や牽制球を投げる際の反則行為のことです。ピッチャーが不正行為をしてバッターやランナーが不利にならないように設けられているルールです。
野球のボークとはどういう行為で取られる?
ここからは野球のボークとは具体的にどういうものなのか、種類や判定基準を解説していきます。
投球動作に関するボーク
まずはピッチャーの投球動作に関するボークです。
ピッチャーが投球動作を途中で中止した
ピッチャーが投球動作に入った場合はボールを投げなくてはいけません。途中で投げるのを中止するとボークが宣告されます。
セットポジションで完全に静止しなかった
主にランナーがいる際に使われるセットポジション。この際静止する時間が短すぎるとボークを取られてしまいます。静止時間は明確に決まっておらず、審判の判断によるところが大きいです。
冒頭で書いた戸郷翔征投手も、このルールでボークを取られてしまったようです。
これボークかよ( ゚A゚ )
— U1 (@NC301012461) November 18, 2024
その後ドミニカ共和国にタイムリー🇩🇴#プレミア12 pic.twitter.com/CYstRtAF29
打者に正対しないうちに投球した
バッターが構える前に、ピッチャーが投球をすることもボークになってしまいます。
遅延行為を行った
ピッチャーが投球をなかなか行わないなど、遅延行為をするとボークになります。ランナーがいない塁に牽制球を投げてしまうなども遅延行為とみなされます。
反則投球を行った
反則投球は公認野球規則で禁止されているピッチャーの動作で、ボールに傷や異物を付けたり、グローブや服でボールを擦るなどです。
その他投球動作に関するボーク
他にも投球動作に入ってからボールを落としてしまう、投球の途中で転倒してボールをリリースできなかったなどもボークとなります。
ピッチャープレートに関するボーク
マウンドのピッチャープレートに関するボークには以下の種類があります。
- プレートに足が触れないで投球動作に入った
- ボールを持たないでプレートに入った
- プレートに触れている投手がボールを落とした
隠し玉を狙う時などは注意が必要なルールです。
牽制球に関するボーク
続いて牽制球を投げる動作に関するボークです。
一塁または三塁への偽投
偽投とは牽制球を投げるふりをしてランナーの動きを警戒することです。この時一塁ランナーと三塁ランナーに関してはピッチャーがプレートを外して行わないとボークになります。
ランナーのいない塁への偽投
ランナーがいない塁への偽投も禁止されています。ただしランナーが次の塁を狙って飛び出している時などはボークにはなりません。
踏み出さないで牽制球を投げた
ピッチャープレートを外さないで牽制球を投げる場合、ピッチャーはその塁に向かって足を踏み出して牽制球を投げなくてはなりません。踏み出さなかった場合はボークとなりますが、プロ野球などではギリギリを狙う選手もいます。
かつて近鉄バファローズのエースだった阿波野秀幸投手は際どい牽制球を得意としていましたが、ボークとされたことからその後調子を崩したとも言われています。
キャッチャーが関わるボーク
キャッチャーが関わるボークもあります。キャッチャーの両足がキャッチャーボックスに入っていない時にピッチャーが投げた場合もボークになります。最近では申告敬遠というルールがあるので、あまり見かけることはないと言えるでしょう。
野球のボークとは、宣告されたらどうなる?
最後にボークが宣告された場合どうなるのか、ルールを見ていきましょう。
ランナーが進塁する
野球のボークとはランナーがいる場面で適用されるルールです。ボークが宣告された場合、塁上の全てのランナーに安全進塁権が与えられ、1つ先の塁に進むことができます。
ボークが適用されないケースも
一方でボークと宣告された球をバッターが打ち返し、ヒットなどでバッターとランナーが全て進塁や出塁できた場合はそのまま試合続行となります。キャッチャーが後逸してランナーが進んだ場合も同様です。
まとめ
今回は野球のボークとは何か、種類や判定基準などを解説してきました。なかなか複雑だということがわかりますね。野球観戦する場合ももちろんですが、野球をプレーするという人は特にしっかりと覚えておきたいですね。