野球の申告敬遠とはメジャーリーグで2017年、日本のプロ野球では2018年から採用された比較的新しいルールです。それでは申告敬遠とはいったいどういうルールなのでしょうか?導入した理由やメリット・デメリットも解説していきます。
野球の申告敬遠とは?
それでは申告敬遠とはどのようなルールなのか解説していきます。
申告敬遠とは投手が投球しなくても故意四球にできる
相手打者が強打者だった場合、アウトカウントやランナーの状況によっていわゆる「歩かせる」という敬遠を守備側が選択することがあります。敬遠とは正式には故意四球と呼び、かつては打者から遠いところに投球して四球にしていました。
申告敬遠とは投手が投球しなくても、守備側の監督が球審に申告することで成立する四球のことです。
申告敬遠のルールは?
申告敬遠には以下のようなルールが存在します。
- 打者に対して何球か投球したあとでも申告できる。
- 申告敬遠にしたあとはその打者の今の打席の投球数はカウントされない。
- 申告敬遠をした場合はボールデッドとなる。
このように申告敬遠とは細かいルールが設定されています。
申告敬遠を導入した理由は?
申告敬遠を導入した理由は主に試合時間の短縮です。メジャーリーグでは試合時間短縮のため様々なルールが導入されていますが、申告敬遠もその一つと言えるでしょう。そして申告敬遠を導入した理由には次に解説するメリットにもつながる点が多いです。
申告敬遠のメリットは?
ここからは申告敬遠のメリットについて解説していきます。
投手が投げる手間と時間を省く
まずは申告敬遠を使うことで投手が投げる手間が省けるということが挙げられます。それにより試合時間が少し短縮されるという点がメリットになります。
投手の投球数が増えない
申告敬遠とはルールのところでも触れましたが、申告すれば投球数はカウントされません。野球の国際大会や高校野球などでは投手の投球数が制限されている場合があるので、その時に投球数が増えないという点もメリットとして挙げられます。
守備側のリスクが減る
かつては敬遠の球が暴投になってしまうという場面もたまに見られましたが、申告敬遠をすることでそういった守備側のリスクは減ります。このことも申告敬遠のメリットと言うことができます。
申告敬遠のデメリットは?
それでは申告敬遠にはどのようなデメリットがあるのでしょうか?解説していきます。
観客にとってわかりづらい、つまらないという意見も
野球で敬遠があるとキャッチャーが立ち上がるのですぐにわかり、攻撃側のファンからブーイングが起こるなど独特な雰囲気がありました。それも楽しみの一つと考えていたファンも多かったようですが、申告敬遠はそういう意味では観客にはわかりづらいという意見もあります。
また敬遠の球で暴投が起こる、敬遠の球を打たれてしまうという予想外のドラマが起こりづらくなったという意味でつまらないという意見もあるようです。
打者側に不利な要素がある
また申告敬遠をされることで次の打者の準備時間が短くなってしまうというデメリットもあります。以前は少なくとも4球は投じていたためその間に次打者が準備する時間がありましたが、その時間が短縮されてしまうため守備側が抑える確率が上がってしまい攻撃側が不利になってしまいます。
まとめ
今回は野球の申告敬遠について、申告敬遠とは何なのか、導入した理由やメリット・デメリットを解説してきました。申告敬遠とは投手が投球しなくても故意四球にできるというもので、試合時間の短縮が目的で導入されました。
メリット・デメリットがあるので賛否はありますが、今後それを踏まえて観戦を楽しむということも必要なのかも知れないですね。